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Think&Said to Myself

日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw

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読後感があったかい『幻想郵便局』

ここのところ、あんまりファンタジー系は読んでいなかったんだけど・・・久しぶりに良い作品に出逢いました。

中学生くらいから大人まで楽しめると思います

『幻想郵便局』 堀川アサコ著

主人公は、どこにでもいそうなふつうの女子大生、アズサ。
就活がうまく行かず、受ける会社すべてに落ちていた。
これと言って資格もない。何がしたいのかもよくわからない。

このまま決まらなかったらニートまっしぐら。

自分に自信はないけれど、ちょっと自意識過剰な、いるいるこんな子!って感じw


履歴書の特技欄に『探し物』と書いたアズサに、就職が決まる。

山の上の『登天郵便局』だった。

しかしそこはただの郵便局ではなく、あの世とこの世の境目にある郵便局だった―。
同じような登場人物設定で、たとえば鈴木光司氏が作品を書いたなら間違いなく夜中にトイレに行けないホラー作品になっていた・・と思うのですが。

そこは堀川氏のセンスが出ています。


恋人に殺されて、放火され、その時の焼け焦げたままの姿で成仏できずに時々登天郵便局やアズサの周りにふらっと現れる幽霊の真理子さん。

彼女も普通にその行間を追っていれば、おどろおどろしいただの幽霊なのだけれど、堀川氏の文体の魔法とでもいうべきなのかどことなく愛嬌があって、読んでいるうちに愛着がわいてくる。
こんな幽霊ならいても面白いかも、なんて思っちゃう。

真理子さんがよく口ずさんでいるカローラのCMソングや、一時爆発的に流行った清涼飲料水の商品名もリアルでいい。

あーあったあったって思わずほくそえんでまう・笑


局長さんや、従業員もそれぞれ味がある。

出てくる人はみな、どこかでこぼこだけれど、それを受け入れる優しさみたいなものが登天郵便局には満ちていて、それが読者に伝わってくるのだ。


最後には神様と対決までしちゃう非現実的な話だけれど、出てくる人物の心情はとてもリアル。


よくいる等身大の女の子が、物語が終わる頃には一回り成長している。
そんなところも手に取るように読み取れる。

私くらいの年だと、ちょっとドジな後輩を応援する感覚で作品を読んでしまうのだ。


ちょっと落ち込んでいるときにもおすすめな1冊です。


同著者の『幻想映画館』というのもあるみたいなので、こちらもぜひ読んでみたい。

物語後半で真理子さんがそっちに行ってみようみたいなこと言っていたから伏線を張っているのかもw


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