Think&Said to Myself
日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw
隠蔽捜査 written by今野敏
今野敏
コンノ・ビン
1955(昭和30)年北海道生れ。上智大学在学中の1978年に「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞。レコード会社勤務を経て、執筆に専念する。2006(平成18)年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を受賞。さまざまなタイプのエンターテインメントを手がけるが、警察小説の書き手としての評価も高い。『イコン』『リオ―警視庁強行犯係・樋口顕―』『パラレル』『半夏生』『白夜街道』『果断 隠蔽捜査2』など著書多数。
(新潮社HPより)
ここのところ、活字離れが著しかったので久々に本でも読んでみようかとBook1stに立ち寄った。それが始まり。
元々刑事モノドラマも大好きだし、推理小説も好きではあるけれど、この手の類の小説に手を伸ばすことはあまりなかったかもしれない。
読み始めたら止まらなかった。ページをめくるのが待ち遠しい。久しぶりにハマりきった
今野敏、すごい
「隠蔽捜査」(新潮文庫)
警察官僚(キャリア)は正義を貫けるか? 吉川英治文学新人賞受賞作。連続殺人、それは序章に過ぎなかった。
竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は〈変人〉という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はそれに従って生きているにすぎない、と。組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作。
この竜崎という主人公、最初の何ページかで、読者のほとんどの反感を買うことだろう。
「家庭を守るのは妻の仕事だ」「東大以外は大学ではない」「官僚は国家の安全を守るべく尽力すべきだ」(これはええこっちゃ) 「たとえ部下でも信用しない」
ヤな奴の典型・・・笑
でも次第に、この竜崎という人物の本質が見えてくる。官僚(キャリア)の仕事を役所仕事として片づけてしまう同僚に不満を持ち、「国家公務員の仕事は国民を守ることだ」と言い、「いざという時はいのちをも投げ出せる」という。いやはや変わり者。。いい奴なのか悪い奴なのかわからない。作者も面白い者を主人公にしたものだ。
ここからはちょこっとネタバレありなので、気になる方だけ
ひとつの殺人事件が起きた。タダの殺人ではなく、被害者はかつて残忍な婦女暴行を起こし殺害した加害者で、実刑の後、出所したところだった。
犯人は、被害者と面識のある者の復習による犯行なのか、それとも卑劣な犯罪を犯し、数年で社会復帰できる法制度に反発する社会主義者による犯行なのか。。捜査が進む。
そんな中、二件目の殺人が起きる。被害者はかつてホームレスを襲い殺害した被告で同じく出所していた。
管轄する地域は違ったものの、2つの事件を連続殺人と睨んだ警察は、マスコミ対策で捜査本部を別々に置きながらも極秘に捜査を始める。・・・・やがて容疑者が現職の警察官である可能性が濃くなった。もし警察官が犯人なら、警察の信用が地に堕ちる事態となる。
警察庁上層部はこの事態を隠蔽しようと考えた。そこに竜崎がギモンを持った。犯人を秘匿するのが果たして警察のためになるのだろうか。
同じ頃、竜崎の息子(一流私大に受かったが、東大に行けと竜崎に言われ浪人中)が自室でヘロインをつけた煙草をすっているのを竜崎は発見してしまう。警察官僚の息子が麻薬所持及び使用。明るみになれば、竜崎の積み上げてきた地位が危うくなり、娘の縁談も破談になるかもしれない。
「もみ消せ」という幼なじみの言葉。・・・しかし、それでいいのか。追い詰められる竜崎。
そこから竜崎の取る行動・決断には、読んでいて痛快である。
読み終わる頃には、この竜崎という男に最初とは違った印象を抱いているに違いない。
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詩を創るのが趣味。でも最近は忙しくてなかなか創作できません。
夕暮れの空が大好きですww
良い空があれば撮り貯めてますが、キレイに撮れないのがなやみ;
このブログでは日常や好きな音楽、本のレビューを綴ります☆徒然なる独り言にお付き合い下さい♪
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