Think&Said to Myself
日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw
恩師の伏線
- 2010/06/14 (Mon)
- ☆日記★-日常全般-☆ |
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先日、久しぶりに恩師から電話があった。
私から掛けるときはいつも大抵、女性の無機質な機械音声が流れる。先生の住むところが結構な田舎なので、どうやら自宅は電波が入らないらしい
都市部には強いS社だが、どうも田舎や山間部になると弱いのはどうにかできないものか。。
それに加え、雑踏の中の喧騒が電話の声に混じって聞こえてくる。
お世辞にも上手とは言えないストリートミュージシャンの声。
盲人用信号のひよこ音声。
通り過ぎていく女の子の甲高い笑い声。
先生の息がはずんでいる。
仕事帰り(しかもまだ勤務先の市)であることは容易に想像がついた。
時刻は21時半をまわったところだった。忙しい職場であることは知っているつもりであったが、金曜といえば皆少し早く帰るものなのに、今家路につくところとは・・・・・。
『この間、電話いただいてたみたいで』
思わず笑いそうになってしまうほど、他人行儀な台詞から始まる。
『いただいてた』って、似合わね・・・ぷっ
笑 勿論、私に対する言い方って意味でねw
2年目を迎えたというのに、私は何も進歩していない。
ことに問題発生時の生徒指導の下手さを痛感していた。教師の要といえば、授業力・・そして生徒指導力だ。
特に後者は塾講には必要ないもの。教師だけの特殊な仕事であるといえる。
3年目や4年目の先輩がひどく立派に生指をこなしているのを見るにつけ、自分が一生このままな気がして不安ばかりが膨らんでいた。
別に、それなりに仕事をこなしていれば敏腕である必要もないのだが、自分が選んだ仕事。やっぱ敏腕と呼ばれるようになりたい
というのが当然の欲だった。
そんなわけで、校務分掌で何年も生徒指導部にいて、部長もしていたことのある先生に白羽の矢を立てた・・・というわけだった。
自分の相談内容がたとえ生指に関することではなくても、きっと私は先生に電話しただろうが。
私に初めて『尊敬』という感情を植え付けた人だから。
去年の3学期の惨状・・
今年は副担でいいと思っていたこと。
しかし管理職の意向で再び担任を任されたこと。
今年はやりやすいであろうクラスを持たしてもらえることになったこと。
担任をやる条件として、副担が四六時中私に張り付くことになったこと。
家庭訪問にまでついてこられ戸惑ったこと。
最近はほんまにいいクラスだなと実感していること。
なんやかんやで担任っておもろいなって、再び思えるようになってきたこと。
矢継ぎ早に喋る(のは高校時代から変わっていない・笑)私の話をじっと聞いている先生。
『学校が採ったその措置(再び担任を持たせること)は間違ってなかったと思うんよ。四六時中副担がついてんのもなかなかやりにくいとは思うけどねぇ~。普通は、20代なんちゅうのはよー、担任持ってバリバリやりたいと思うんが健全な教師の姿やと僕は思うからねぇ。』
語尾に「よ」と「ね」を付けて伸ばす故郷独特の話し方にきゅっと締まった心が少し緩むのを感じた。
昔は嫌いだった地元の方言も話す人次第でこんなにもあたたかく感じられるものなのだ。
先生の言葉を聞きながら、声にならない苦笑を私は漏らした。
それを言うなら、今年3月の私はとことん不健全な教師だったなぁ・・・と思って。
『(家庭訪問にまで同行されて)「信用されてないんちゃうんかなぁ」って思うわなぁ。でも、副担がそこにいようがいまいがよ、めぐさんは、自分の目で見た生徒の様子を目の前の保護者に伝えることなんちゃうんかな。ただそのときに伝えたいことをよ』
些細な喧嘩の事後報告の為に家庭訪問をするときにでも、当然のごとく付いてこようとする副担に苛立ちを感じることも何回かあった。その理由が先生の言葉で判然とした。
そうか、自分が信用されてないと感じたからあんなにも苛立っていたのだ。
自分自身でさえ、気が付いていなかった感情に気づかされた。
すげぇ![](/emoji/V/183.gif)
「まぁ、私はいいんですよ。でもね、保護者にどう思われるやろうと思ったらね・・・」
ひたすら「判るよー」を繰り返す先生。
教育心理とか臨床心理を学んだ人ならば、相手の言葉に共感するような言葉や、相手の言葉をおうむ返しにすると良いというのは常識だとわかっている。
わかっていても、めっちゃくちゃほっとする![](/emoji/E/198.gif)
![](/emoji/V/183.gif)
自分の思いを思ったままに言え、それが否定されないこと。
そんな些細なことが、ものすごい安堵をもたらす。
生徒指導ってどうしたらうまくなれるんだろうか・・・と問う私に明確な答えは呈示されなかった。
自分で考えろってことなんだろうか。確かに人のやり方が自分にあてはまるとは限らない。むしろ当てはまらない方が多い。
「今は(悪い)芽を小さいうちに摘まなって、そればっかりで。(生徒にも)いろいろあるんやろなーとは思うんですけど、とにかく秩序を守らな!ってことに必死になって・・・くゎーーって頭から怒鳴ったり・・・」
『その時その時に自分が「正しい」と思たことをするしかないと思うで。自分が今してることを正しいって信じるしかないしよぉ。クラスがくちゃくちゃになってもよー、何十年かして「中学校のとき、こんな先生がおってなぁ」ってなったら、それも失敗ではなくなるしよ。「失敗」かどうかっていうのは今はわからん。それにねぇ、若いうちはいっぱい失敗したらええんやて。先はまだまだ長いで」
『失敗したらええ』・・・この言葉にどれだけ心を軽くされたことか。
「去年の終業式なんかねー、さようならの代わりに『死ね!!』ですよー。むなしかったです・・・」
『それは、(中学生っていう)発達段階がそうやからねぇ。そういう表現の仕方しかできへんのよ』
10人いれば10人が、そういわせているのは私に原因がある・・・と言うのに、何故先生は一言も私を責めないんだろう。
尊敬する恩師に否定されないという安堵の一方で、それが不思議でならなかった。
私ももし、自分の教え子が将来教師になって悩むことがあれば、ここまで一言も教え子のことを否定せずにいられるだろうか。。
「この1年できちっと素地を身に付けて、ちゃんと仕事ができるようにならな、どんどんイタい人になるじゃないですか。仕事できひんかったら、職員室でも浮くだろうし・・・」
笑いながら、なかなか先のことまで考えてるな・・・という先生。
そら、考えてまうで。社会人でいる期間は、気が遠くなるほど長い。
『子どもの為になることを自分がするなら、浮いたってええやんか』
目から鱗。。![](/emoji/D/97.gif)
「浮いてもいい」という概念が私にはなかった。
私が慕う恩師は、この恩師にしろ、大学時代の恩師にしろ、癖の強い人で生徒のためになることをする人だった。
当然、抵抗勢力も出てくる。でもそれに屈しない。
私は「浮きたくない」が前面に出てしまっているのだ。これでは、無難な教師で一生を終えるのも同じではないか。
「去年は、自分のできひんところを見せたり、弱音を曝すと健常者と比較されると思って、なかなか弱さを出せなかったんですけど・・・」
『そうやな、思うわなぁ』
THE おうむ返し!!笑 相手を受容していますよっていう、サイン。もちろん相手に心を開かせるためのテク。。
わかっちゃいるけど、ごっつ心が軽くなる。先生と喋ってたら、心に羽根が生えて飛んでくんじゃなかろうか・・・笑
「でももう、落ちるとこまで落ちたから、(自分を良く見せようとするのは)もういいやぁって・・・」
『なぁめぐさん。ほんまに落ちたんかいの?』
え?と言葉をなくした私に、もう一度畳み掛ける。
『ほんまに落ちたんかなぁ?』
恩師が張った伏線。
電話から一週間経った今でも、この一言を反芻して考える。
先生は「落ちていない」と言いたかったのか?
でももしそうなら、何故疑問符を投げかけるのか。
もちろん、去年の私が陥った以上の最悪な状況というのは、あるところにはあるだろうし、起こるときには起こるだろう。
でも、去年の状態もじゅうぶん「落ちた」状態だ、と私は思う。
先生は私に、何を伝えたかったのだろう。
疑問符を反芻しては答えがあるかどうかわからぬものを今日も探している。。
私から掛けるときはいつも大抵、女性の無機質な機械音声が流れる。先生の住むところが結構な田舎なので、どうやら自宅は電波が入らないらしい
![](/emoji/D/225.gif)
それに加え、雑踏の中の喧騒が電話の声に混じって聞こえてくる。
お世辞にも上手とは言えないストリートミュージシャンの声。
盲人用信号のひよこ音声。
通り過ぎていく女の子の甲高い笑い声。
先生の息がはずんでいる。
仕事帰り(しかもまだ勤務先の市)であることは容易に想像がついた。
時刻は21時半をまわったところだった。忙しい職場であることは知っているつもりであったが、金曜といえば皆少し早く帰るものなのに、今家路につくところとは・・・・・。
『この間、電話いただいてたみたいで』
思わず笑いそうになってしまうほど、他人行儀な台詞から始まる。
『いただいてた』って、似合わね・・・ぷっ
![](/emoji/D/279.gif)
2年目を迎えたというのに、私は何も進歩していない。
ことに問題発生時の生徒指導の下手さを痛感していた。教師の要といえば、授業力・・そして生徒指導力だ。
特に後者は塾講には必要ないもの。教師だけの特殊な仕事であるといえる。
3年目や4年目の先輩がひどく立派に生指をこなしているのを見るにつけ、自分が一生このままな気がして不安ばかりが膨らんでいた。
別に、それなりに仕事をこなしていれば敏腕である必要もないのだが、自分が選んだ仕事。やっぱ敏腕と呼ばれるようになりたい
![](/emoji/E/194.gif)
そんなわけで、校務分掌で何年も生徒指導部にいて、部長もしていたことのある先生に白羽の矢を立てた・・・というわけだった。
自分の相談内容がたとえ生指に関することではなくても、きっと私は先生に電話しただろうが。
私に初めて『尊敬』という感情を植え付けた人だから。
去年の3学期の惨状・・
今年は副担でいいと思っていたこと。
しかし管理職の意向で再び担任を任されたこと。
今年はやりやすいであろうクラスを持たしてもらえることになったこと。
担任をやる条件として、副担が四六時中私に張り付くことになったこと。
家庭訪問にまでついてこられ戸惑ったこと。
最近はほんまにいいクラスだなと実感していること。
なんやかんやで担任っておもろいなって、再び思えるようになってきたこと。
矢継ぎ早に喋る(のは高校時代から変わっていない・笑)私の話をじっと聞いている先生。
『学校が採ったその措置(再び担任を持たせること)は間違ってなかったと思うんよ。四六時中副担がついてんのもなかなかやりにくいとは思うけどねぇ~。普通は、20代なんちゅうのはよー、担任持ってバリバリやりたいと思うんが健全な教師の姿やと僕は思うからねぇ。』
語尾に「よ」と「ね」を付けて伸ばす故郷独特の話し方にきゅっと締まった心が少し緩むのを感じた。
昔は嫌いだった地元の方言も話す人次第でこんなにもあたたかく感じられるものなのだ。
先生の言葉を聞きながら、声にならない苦笑を私は漏らした。
それを言うなら、今年3月の私はとことん不健全な教師だったなぁ・・・と思って。
『(家庭訪問にまで同行されて)「信用されてないんちゃうんかなぁ」って思うわなぁ。でも、副担がそこにいようがいまいがよ、めぐさんは、自分の目で見た生徒の様子を目の前の保護者に伝えることなんちゃうんかな。ただそのときに伝えたいことをよ』
些細な喧嘩の事後報告の為に家庭訪問をするときにでも、当然のごとく付いてこようとする副担に苛立ちを感じることも何回かあった。その理由が先生の言葉で判然とした。
そうか、自分が信用されてないと感じたからあんなにも苛立っていたのだ。
自分自身でさえ、気が付いていなかった感情に気づかされた。
すげぇ
![](/emoji/V/183.gif)
「まぁ、私はいいんですよ。でもね、保護者にどう思われるやろうと思ったらね・・・」
ひたすら「判るよー」を繰り返す先生。
教育心理とか臨床心理を学んだ人ならば、相手の言葉に共感するような言葉や、相手の言葉をおうむ返しにすると良いというのは常識だとわかっている。
わかっていても、めっちゃくちゃほっとする
![](/emoji/E/198.gif)
![](/emoji/V/183.gif)
自分の思いを思ったままに言え、それが否定されないこと。
そんな些細なことが、ものすごい安堵をもたらす。
生徒指導ってどうしたらうまくなれるんだろうか・・・と問う私に明確な答えは呈示されなかった。
自分で考えろってことなんだろうか。確かに人のやり方が自分にあてはまるとは限らない。むしろ当てはまらない方が多い。
「今は(悪い)芽を小さいうちに摘まなって、そればっかりで。(生徒にも)いろいろあるんやろなーとは思うんですけど、とにかく秩序を守らな!ってことに必死になって・・・くゎーーって頭から怒鳴ったり・・・」
『その時その時に自分が「正しい」と思たことをするしかないと思うで。自分が今してることを正しいって信じるしかないしよぉ。クラスがくちゃくちゃになってもよー、何十年かして「中学校のとき、こんな先生がおってなぁ」ってなったら、それも失敗ではなくなるしよ。「失敗」かどうかっていうのは今はわからん。それにねぇ、若いうちはいっぱい失敗したらええんやて。先はまだまだ長いで」
『失敗したらええ』・・・この言葉にどれだけ心を軽くされたことか。
「去年の終業式なんかねー、さようならの代わりに『死ね!!』ですよー。むなしかったです・・・」
『それは、(中学生っていう)発達段階がそうやからねぇ。そういう表現の仕方しかできへんのよ』
10人いれば10人が、そういわせているのは私に原因がある・・・と言うのに、何故先生は一言も私を責めないんだろう。
尊敬する恩師に否定されないという安堵の一方で、それが不思議でならなかった。
私ももし、自分の教え子が将来教師になって悩むことがあれば、ここまで一言も教え子のことを否定せずにいられるだろうか。。
「この1年できちっと素地を身に付けて、ちゃんと仕事ができるようにならな、どんどんイタい人になるじゃないですか。仕事できひんかったら、職員室でも浮くだろうし・・・」
笑いながら、なかなか先のことまで考えてるな・・・という先生。
そら、考えてまうで。社会人でいる期間は、気が遠くなるほど長い。
『子どもの為になることを自分がするなら、浮いたってええやんか』
目から鱗。。
![](/emoji/D/97.gif)
「浮いてもいい」という概念が私にはなかった。
私が慕う恩師は、この恩師にしろ、大学時代の恩師にしろ、癖の強い人で生徒のためになることをする人だった。
当然、抵抗勢力も出てくる。でもそれに屈しない。
私は「浮きたくない」が前面に出てしまっているのだ。これでは、無難な教師で一生を終えるのも同じではないか。
「去年は、自分のできひんところを見せたり、弱音を曝すと健常者と比較されると思って、なかなか弱さを出せなかったんですけど・・・」
『そうやな、思うわなぁ』
THE おうむ返し!!笑 相手を受容していますよっていう、サイン。もちろん相手に心を開かせるためのテク。。
わかっちゃいるけど、ごっつ心が軽くなる。先生と喋ってたら、心に羽根が生えて飛んでくんじゃなかろうか・・・笑
「でももう、落ちるとこまで落ちたから、(自分を良く見せようとするのは)もういいやぁって・・・」
『なぁめぐさん。ほんまに落ちたんかいの?』
え?と言葉をなくした私に、もう一度畳み掛ける。
『ほんまに落ちたんかなぁ?』
恩師が張った伏線。
電話から一週間経った今でも、この一言を反芻して考える。
先生は「落ちていない」と言いたかったのか?
でももしそうなら、何故疑問符を投げかけるのか。
もちろん、去年の私が陥った以上の最悪な状況というのは、あるところにはあるだろうし、起こるときには起こるだろう。
でも、去年の状態もじゅうぶん「落ちた」状態だ、と私は思う。
先生は私に、何を伝えたかったのだろう。
疑問符を反芻しては答えがあるかどうかわからぬものを今日も探している。。
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詩を創るのが趣味。でも最近は忙しくてなかなか創作できません。
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良い空があれば撮り貯めてますが、キレイに撮れないのがなやみ;
このブログでは日常や好きな音楽、本のレビューを綴ります☆徒然なる独り言にお付き合い下さい♪
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