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Think&Said to Myself

日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw

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叱ること、叱られること

昨日は何年かぶりくらいに「いてもうたろか」(表現汚くてすみません)と思った日だった。






前にも書いた、LDを疑ってしまう中1の女の子。彼女の口から思いがけない言葉が飛び出して私は呆気に取られてしまった。


分数の入った簡単な方程式でさえしようとしないので、「できるのにやってない」と思い、手間は掛かるがきちんとしなさい、と言った時だった。


「冬期講習の時もなー、分数の計算するの面倒くさかったからやらんかった」


とあっけらかんと言ってのけた。私が信じられなかったのは「冬期講習の時」というところだ。まさかと思い聞いてみた。

「家で宿題するときじゃなくて、先生が横におるときに?」


すると悪びれる様子もなく、あっけらかんと「うん」と答えた彼女。開いた口が塞がらないとは、このような時に使いたくなるものらしい・・・。


思わず冬期講習を受け持った先生の顔が浮かんだ。
この教室に来たばかりで「良い子だが、問題に一切手をつけない」と悩んでいた。私はそんな先生に「あの子はいつもああだから(自分のせいだと)気にしなくていい」と伝えたが、それでもやはり、複雑な表情を浮かべていた。


ひとりひとりに細かな目配りがしづらい集団授業と違い、個別中である。「作業をしない」「問題を解かない」というのは、生徒がわからない場合以外はあまりない。


真剣に授業をしている講師を相手に、「面倒くさかったからやらんかった」

純粋に腹が立った。それでその講師は真剣に悩んでいるのにその気持ちを踏みにじるような行為である。
それに、そんなようでは塾に来る意味がない。講師の解説聞き放題・質問し放題の時間に、面倒だからという理由で自ら問題をせず、見かねた講師が一緒に進めた問題だけ解いて帰るのは、時間とお金と講師の努力をドブに捨てているようなものだ。
それならば家で寝ているほうがよほど有意義な時間の過ごし方ではないか


「先生がいてる前で『面倒やからせん』っていうのは、自分が賢くなるチャンスを自分で捨ててることになるんやで
と些か語気を強めた。ほかにも塾に何しに来てるのよ、とか、彼女を叱る言葉を並べ立てた。


私も子どもは遊びたい生き物だ、というのは重々理解している。自分自身も曜日と時間をガッチリ固められた塾はあまり体質に合わず、ずっと通信教育の教材でテスト対策や日々の学習をしていた。それでも同級生の誰より遊んでいたと思う。
だから、あまり勉強しない子にがみがみ言いたくはない。

しかし、彼女の場合は基礎的なことも理解しておらず、テストでさえ手間のかかるものや手順をいくつも踏まなければ答えを出せないようなものは「面倒くさい」と言って、解答欄は真っ白。


それで1ケタを取ってくるのだから、重症である。わからなくて白紙ならまだしも、テストをすること自体面倒くさいのだ。    どうすべ、これ。。。


わからないものはゆっくり理解していけばいい。
でもわかるものはどんなに手間がかかろうが、解くクセをつけてほしい、と思う。



しかし、こんなことは序の口で私のはらわたが煮えくり返ってごうごうだったのは、ここからだ。


彼女に注意し始めた私だったが、当の彼女はわかっているのかいないのか、げらげらと爆笑し始めた。


思わず私は目をまんまるにしそうになった。叱られていてはにかんだり、罰が悪そうに笑う子はいるが、叱られているのに爆笑する子は今日まで見たことがない。


「なぁ、自分叱られてるんやで。わかってるん」と声から一切の感情を排除して言ってみた。

彼女は「わかってるよ」と言いつつ、笑い声はどんどん大きくなる。しかも私の顔と真逆の方向を向いたりする。


元々話を聞くときに人の顔を見る、ということが出来にくい子であったが、今回は私もさすがに腹が立って、


「話聞くときはどこ見るんやったっけ?」というと、「顔やろ」と爆笑しながら言う。

それでもこちらは見ようとしないので、腕を取って「わかってるやん。ほなこっち向けや」と彼女に無理やりこちらを向かせようとすると、「待って待って。目ぇ痛い~」



顔を見ると笑い過ぎて涙を流している。叱られて涙を流すほど・・・・・笑う子は彼女が初めてだ。


「学校の先生に叱られたときも、そんな態度取るんか」と詰問すると、「取らない」と言う。



私が、特に子どもからナメられるような叱り方をしている・・・というわけでもないと思う。現に、隣で数学を受けていたMさんが神妙な面持ちでこちらをずっと見ているのだ。Mさんが叱られているのではないのに・・・。


腹が立つというのも、渦巻いた感情の1つだが、それより大きかったのは「この子、大丈夫かな」という思いだった。

叱られてあんな笑い方をする、というのは、叱っている相手を馬鹿にしているか、さもなければ叱られていることが理解できないときだ。
それ以外に笑う理由があるなら、何がそんなにツボにはまるのかわからない



自分が叱られる理由が理解できるなら、それ相応の真摯な態度を見せなければ周囲からの評価はますます下がる。反省していない、とも取られかねない。そうすれば、本人にとって事態は一向によくならないのだ。



叱られ終わったら、「あ~おもしろい」と言う有様。私、噴火寸前やったんですけど?



人をナメくさんのもええ加減にしとけよ(本音)




事の一部始終を見ていた上司も「愕然とした」と言い、「もっと叱ってもいいですか?」と私が問うと「先生、机たたいてもいい。『バン』って」と実際叩く振りをする。


上司の叱っていいという許可が出たところで、来週以降化けの皮を剥ぐことにした。
怒ったときの私の本性が出る可能性も大いに出てきた。

さすがに、生徒を叱る、という教育の一環での「指導」なので、ここに書いてるみたいな汚い言葉は使いませんが、汚くなくてもキツい事はたっぷり言ってやろうと思います。怒鳴りつけるのも視野に入れて。一回、本気で叱られなければわからないようだから。


本人のためです。人の話が聞けない大人になってほしくないから。コミュニケーションは社会に調和する大事な条件。それが欠如しているようでは、良い社会生活が送れるとは思わない。


最近友達などに対し、『死ね』と言うことはほとんどなくなってきたから良い兆候だな、と思っていたのに、まだまだ課題をばらまいてくれる子です


私、もうあとひと月で塾を退社するんですけどぉ~。後任の先生を思うと、気の毒でならない。


「人を叱る」と言う行為は、慣れなければ出来るものではないから。


私も教育実習に行った当初は「何を叱るのを躊躇してるの」と指導教諭から説教された。実習で生徒に注意する機会が結構あって、大変な子を受け持ったのはその後だったから、まだ今、こうして叱ることが出来るんだろうな、と思う。


きっと19や20で、今の生徒たちを受け持っていたなら、毎日胃薬が必要だったろう。


今だから、あの頃よりうまく向き合える。それに気づいたら、私もあの頃よりは若干は成長したのかな、と思う。

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