Think&Said to Myself
日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw
すぐそばの味方
『俺ね、そういうの嫌なんッスよ』
いつもの彼のように落ち着いた声だったが、その物言いにははっきり意思がこもっている気がした。
『授業をメインで持ってもらってないのに、テストの採点とかノートチェックとかそんな、まぁ言うたら面倒な仕事を先生に押し付けるみたいなんは嫌なんっすよ。だから、全クラス自分で採点します。・・・でも、どうしても無理って時は助けてください』
殺伐とした、様々な思惑が浮遊する職場で、彼のように本当に人のことを考えている人間は少ない。だからこそ、時折そういうのを見せられると、救われる。
飼い殺しな身分の今、当該学年の授業は1クラスもメインで持っていない。だから、テスト採点の義務も発生しない・・・が原則なのだが、それでは私自身も存在意義を見出せない。
育ちの良いお局様は、何組と何組の採点は私がするように・・・とてきぱきと決めた。さらに、
『先生、このワークも見ておいてくれるかしら~』
一応疑問文にはなっているが、Yes以外の答えは言ってはいけないのだ、と彼女の無言の圧力が掛かる。
勿論、テスト採点にも提出物のチェックも文句はない。
でも私がどうしようもない気持ちにさせられるのは、どうも彼女が『あなたは楽をしてるんだからこれくらいやって当然でしょ』みたいな気持ちを持っているような気がするから。
私が彼女を好きになれないから、そういう物の見方をしてしまうのかもしれないけれど・・・。。
確かに仕事の負担という意味では軽いほうかもしれない。でも精神的な重圧が減ったかと言えばそうではない。
明日の授業をどうしようと、頭を抱えるのは1年生だけでよくなったので、そういう意味では重圧は減ったのだが、また違う種類の重圧が私にのしかかってきているのだ。
やっぱり私も授業を任されたい・・・と。
やっぱり飼い殺しはつらい・・・と。。
普段は敢えて考えないようにしている。どんな形であれ、教師を続けていられるだけで幸せなのだ・・と己に強く言い聞かせて。与えられた仕事にのみ意識を研ぎ澄まして考えないようにする。
でもふっと無になるとき。
たとえば、寝る前の一瞬とか、帰りの車の中とか、TVがCMに切り替わった瞬間とか。
そんな一瞬に出てきてはひどく私を困らせる。
そんな日々をすごしていることにお局は気付きもしていないだろう、きっと。
彼の観察眼には舌を巻く。周りをよく見ているだけじゃなく、心情まで汲み取れているんだから。
彼の彼女は幸せだな・笑 あ、でも、存在が近しくなればなるほど、冷静に見れなくなるものだけどねw笑
ずっと胸の底に押し込めていた思いを見せてみようと思った。彼ならきっと理解を示す筈だと・・。
「ぶっちゃけ言ってね、私も授業したいんですよ」
『やろー?絶対そうや。授業してなんぼスもん。』
「でも管理職が決めたことやし・・・上は変わったけど・・・」
うーーーんと唸り声だけが響く。
「それに、もし私が持って(クラスの状態が)崩れたらって思ったら怖いし・・・」
『俺も、提案してもしうまいこと行かんかったらあれやから何ともよう言わんけど・・・』
「途中からやり方変わったら、子どもも混乱するやろうしねぇー」
『机間巡視するだけじゃなくて、やっぱりもっともっとできることあると思うんスよ。あんまり打ち合わせする時間ないけど、TTやからこそ出来ること考えて行きましょ』
『よっしゃーがんばろ』と喝を入れ、彼はまた目の前の解答用紙に赤ペン片手に挑み始めた。
ほんま、良い奴
2年もいたら、良い意味でも悪い意味でも組織に染まってしまう部分が出てくるのに、彼はまだ冷静に物事を見ている。
飼い殺しが本意ではないと知っていてくれるだけでも有難いのに、それを『そんなんお前が悪いねんから』で片付けられないのが、更にありがたい。
少しでも理解者がいれば、何とかやっていける。
ほんま、ありがとう
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プロフィール
詩を創るのが趣味。でも最近は忙しくてなかなか創作できません。
夕暮れの空が大好きですww
良い空があれば撮り貯めてますが、キレイに撮れないのがなやみ;
このブログでは日常や好きな音楽、本のレビューを綴ります☆徒然なる独り言にお付き合い下さい♪
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