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Think&Said to Myself

日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw

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からっぽ

驚くほど、感情は平坦なままだ。 


一時的にとは言え、歩けなくなったと言うのに・・・
プリッツをつまみに、玄米茶をあおる。
ハイボールを買ってあったけれど、そんなもんあおったら、自宅であるのをいいことに悪酔いするのは目に見えているから。


どれほど小一時間前のことを反芻しても、涙は流れてこない。ただただ静観しているだけだ。
そんな私が怖くてたまらない。



久しぶりに、服装に気を遣った。数ヶ月履いていなかった(夏の間はサンダルだったから)ウエッジソールのパンプスを履いた。

にわか雨もあがり、傘は置いていった。

その選択が・・・。



目的の買い物を済ませ、買うか否か散々迷ったINDEXのカーディガンはとりあえず保留にして(笑)さぁ帰ろう!と思ったとき、無印で買っておきたかったものがあったことを思い出した。

別に、家の近くのSC内の無印でも買えるんだけど・・・大阪市内の無印の方が品揃えが良い。


少し疲れたけど、このくらいいつもどおり。
無印で少し買い物して帰るくらい、何ともない。


だって今までずっとそうだったし。


改札にPITAPAをかざしかけて、元来た道を戻る。

階段を上って、百貨店の前を通り過ぎたときだ。



筋肉の緊張がにわかに強まった。

左右の足がもつれるように競い合いながら前に出る。


え・・・と思った瞬間に、私は膝から崩れていた。


両膝に鈍い痛みを感じ、あ、転んだのだ。と思った。


『ちょっとねえちゃんっ!大丈夫??』


いかにも大阪のオバチャンって感じの、これ見よがしにヒョウ柄のバッグなんか持ってる女性に(そのヒョウ柄のバッグと共にケーニヒスクローネの紙袋も。アンバランスだ・・・。)
そう聞かれ、

思わず「大丈夫です」と答えた。


派手に散乱している、化粧品の紙袋を引き寄せ、立ち上がろうと冷たい床に手をつく。
力を込める。

ちょうどクラウチングスタートみたいな姿勢。 いちについて、

ようーい。(腰が浮く)

スタート


・・・で見事立ち上がれるはずだったんだけど。。。


ようーい・・・・ようーーーーい?


膝が役に立たなかった。中腰にまではなれても、立ち上がれない。

なんで?


腕に力を込め、地面を押し返す反動で立ち上がる。
自分に力がないとき、よく私はこの反動の力を利用する。

どうにかこうにか立ち上がったものの、おかしいのはここから。


歩き方を、足が忘れた。


つんのめるようにして2、3歩歩いたけれど、また同じように膝から崩れる。

たとえるなら、生まれたての草食動物。

少し歩いては膝が折れ、また少し歩いては膝が折れ・・・・・・


何、これ。


そのまますがるように、駅の柱を目指す。その間に3度、膝から崩れた。

時折、そんな私を不思議そうに見ていく人たち。


柱にすがりつき、自分の状態を分析する。


どうも、自分ひとりじゃ、こんだけの距離さえ歩けないらしい。


膝上の筋疲労がひどいから、それで体重が支えられないのと、ウエッジソールを履いていて、普段より緊張が掛かりやすい状態+長時間歩いたことによる疲れで、緊張が抜けなくなってる?


どっちにしても、自分の自由に動けないことは確かだ。
PTにSOSメールを送ったら、とにかく少し休んでみて、との返事。


が・・・
座れそうな場所と言えば、駅のホームのベンチか、スターバックス。


看板がすぐそこに見えているスタバでさえ、ひとりで歩いてゆけず・・・さらにそこより遠い駅のホームなんて、行けそうになかった。


街の喧騒が、膜を張ったみたいに鈍く聞こえた。


どうしよう。
でも帰らなきゃ。


足を一歩前に出す。壁の手を離す。もう片足を上にあげ・・・


あ、無理。。


どうしよう、歩けない。


気持ちばかりが焦る。息が荒くなる。


きっとこの靴も一因かもしれない。今からスニーカーを買いにいこうか・・・しかし、靴屋まで歩いていけるとも思えない。


つぶやいて、ヘルプを求めた。


その間にも歩こうと試みる。ヨタヨタと百貨店の壁まで歩き、壁をつたって、改札へと続く階段まで来る。
階段は手すりがあるから絶対大丈夫。

でも、足が動かなかった。自分の足がこんなに体と切り離されている気がしたのは初めてだ。


よたよたとまた壁まで戻る。立ち尽くす。

覆い尽くすのは、情けなさ・惨めさ・心細さ。


誰か来てぇ


ケータイを覗き込む。 道行く人は、場所が場所だけに私が誰かと待ち合わせをしているようにしか見えないらしい。 
その目が少し涙目だろうが、男にすっぽかされた女、くらいにしか見えないんだろう。


どうにかして、帰らなきゃ。
靴を脱いで靴下で帰ってやろうか。 でも絶対ちょっとかわいそうな子に見えるよな・・・
この期に及んで、そんな世間体が気になる。

意を決した。
一旦靴を脱ぎ、足をもむ。また履く。

壁づたいにまた階段まで歩いていく。 手すりを両手で掴む。
一歩一歩、普段なら10秒で降りられる階段を2分近く掛けて下りる。

壁づたいに、改札まであと20m。

が、そこから、どうにもこうにも動けない。


お願い。動いてよ。


通行人に手を貸してもらおうかと思ったけれど、なかなか手ごろな感じの人がいない。

時間も遅いし、男性にたすけを求めるのは何となく怖い。 カップルも気が引ける。
急いでそうな人は除外。

ひとりで歩いている、女性。 しかも優しそうな。(難しいわ)

あ、あの人!と思っていても、なかなか声を掛けられず。 そんなこんなで1時間。


もう這って帰るしかないのかな。
でも・・でも。私にもなけなしのプライドはある。

這って帰ったら、あらゆる人があらゆる目で私を見るだろう。



1分が1時間にも思える時間が過ぎ・・・ そろそろ、終電を気にし始めたとき・・・

大学の友達から電話。

『もしもし!今もろ近くにいるんだけど! 大丈夫??』

「だいじょーぶじゃない・・・

『何があった?』

「突然歩けんくなった・・・」

『ひとりいたら行ける?』

「うん、ありがとう。とにかく来てぇーーーー」


見慣れた顔を見つけたときの安堵。

『筋肉、硬直してもたん?2時間近くよくこんなとこで立ちっぱで頑張ったなぁ』


一気に緩んでいく心。ふえぇぇぇ


手を貸してもらい、あんだけ遠く感じた改札にあっという間に着く。そこから壁伝いにホームに行き、ベンチに座った。
気が抜ける。  何本かの電車をやり過ごし、足を休め、何とか少しの距離が歩けるようになったところで電車に乗り、最寄り駅へ。

自転車には乗れそうになかったので、歩行器代わりに押して帰宅した。


帰宅したときに襲ったのは、絶望ではなく空虚だった。

からっぽで何も感じない心がそこにあった。              続く。
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