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Think&Said to Myself

日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw

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動揺 1 ~絶望の囁き~

2学期末。
今年中に府教委に提出するように言われていた自分の授業の動画。
DVDに撮ってもらい、無事提出できたのだが・・・。


1枚のDVDを指導教諭に差し出された。
どうやら提出したもののコピーらしい。


『自分の授業を自分で見るのも勉強になるから』とのこと。




早速家に持ち帰り、PCを立ち上げ、DVDドライブにセットする。

チャイムの音と共に始まった映像。
挨拶が済み、次の瞬間から私の意識は授業から完全に離れていた。


釘付けになったのは、自分の歩き方だった。

そこには、おおよそ自分で想像していない自分がいた。



これが私なのか・・・・・。。



勿論、普段からガラスや鏡越しに自分の立ち姿や歩く姿は自分でも見慣れている。だから自分がどういう姿で立ち、どういう姿で歩いているのか知っているつもりではあった。


「つもり」だった。。

でもそれは、大きな間違いであることを知る。


普段、自分で見る姿というのはせいぜい前からか横からで、他者の眼からのように立体的に360度捉えることはできない。
だからその自分で認識できる2次元を自分の「すべて」であると思い込んでいたのだ。


なめらかではない歩行。骨盤やお尻と一緒に足が動いているのがわかる。
足を上げているつもりなのに地面に擦るようにして歩いている。

立位時の姿勢がおかしい。。


まっさきに浮かんだのが、「私は他の人から見ると、こんなしんどそうな歩き方をしているのか・・・」
道理でここ数年、よく電車で席を譲られるわけだ・・・。

歩行速度も以前に比べ、かなり落ちていた。

最後に自分の歩行状態を見たのは小学6年のとき。所属する合唱団の定期演奏会の舞台の模様で、踊りながら歌うミュージカルのような楽曲もあったので、自分の踊る姿を見て、これまたリハーサル室の鏡に映っていた私と随分違うことにショックを受けたが、一番状態のよかった小6のころと比べてもまだ悪かったのだから、複雑な思いは隠せない。


正直、愕然とした。
これが私なのか。。

、 、 、 、 、 、 、 、、、 、 、 、 、 
まるで障害者のような歩き方だ。 と思った。

へんな話だが。。



一瞬、自分に絶望した。すぐにそんなことは無意味だと気づきはしたが、その絶望は今も私の心に座ったままだ。


自分が崩れていくような感覚に、また襲われた。



授業の中身は上の空。目線を一点に集め、食い入るように私は自分自身が映った映像を見つめた。


ふと、そんな自分を客観視したとき、ひとつの考えが浮かんだ。

自分の今の鋭い視線は、癒し系P.T.のそれと酷似しているのではないか。

見透かすような。
射抜くような。。

自分自身の映像だからかもしれないが、食い入るように見ていたのは私自身ではない。

見ていたのは私の歩き方だ。それ以外の何の視点もそこにはない。
癒し系P.T.もきっとそうなのではないか。


別の絶望が顔を覗かせた。

絶望が私に語りかける。「もう、わかっているだろう?」



尊敬だけを残して彼を見ようと必死に心に言い聞かせ、それができるはずだった。
クランケとP.T.。そんな関係からの話しかでてこないから、それ以外の関係を築くところなんて想像できない。
だからまだ抑えていられた感情だった。


でも最近、他のクランケや同僚と話すその所々から零れてくる彼のプライベート。


(結構おもろい人やん・・・)

それでいて、仕事にアツい。

好感度上げるばっかり。ズルい。ズル過ぎる。。




でも、  と、その映像を見つめながら思った。

私が彼と同じ職業、立場だったなら、クランケをクランケ以外の目で見ることを意図的に避けるだろう。
そうしたが最後、冷静に見られなくなる。

男性であるとか、女性であるとか、その人の性格とか、子どもか大人かとか、そういうのを全部取っ払って目の前の現象だけを見なければ、自分の満足いく仕事はできない。

詩にもしたが、

崩したいと
願えば最後
叶えば破滅
崩れていく
なにもかも

真実だけでなく
あなたの核までも


そう、核を失うことになるのだ。私情を挟めば。。

彼が私を見るとき、それは私という人間ではなく、私の上に起きている現象を見ている。職業人としてのプライドを高く持って。


また絶望が囁く。「そうだよ、認めてしまえ。」 「あいつがおまえを女としてみることはありえない。見たが最後、あいつが崩れるからな」


わかっている。
わかっている。。
わかってるよ、そんなこと。。


でもすべて事実だから、私は絶望の囁きには言い返せない。


さらに絶望は畳み掛ける。

「おまえにできることはたったひとつ。身を引くことだ。」
「自分の仕事にものすごいプライドを持ってやっているのに、ふらふら恋愛感情なんて挟まれちゃ、あいつも迷惑なんだよ」


それもわかっている。。

彼は日々、私やそれ以外のクランケに起きている現象に対しどうすべきかを考えている。
いちいちその人に入れ込んでいては、彼は潰れてしまう。

彼を尊敬するなら、これからも尊敬し続けるのだから、そんな彼に敬意は払えども、恋愛感情は抹殺しなければいけない。
それが真に彼を思うということだ。


とんだとばっちりだと思うが、少し彼が恨めしい。

なんで、あの時、無茶苦茶に話を進める医者から私を庇って食って掛かったりしたのか。
そして、どうしていつもそんなに真剣な眼をするのか、優しい眼をするのか。。

こいつは俺の担当じゃないから知らん、そういう態度をなぜ取ってくれなかったのか。


でも、一番恨むべきは、そういう数々の態度に琴線を震わしてしまった、私の心なのだ。
                                                 次回に続く。
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