Think&Said to Myself
日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw
動揺 2 ~心に吹く風~
冬休み中、予想外の泊りがけの出張が決まってしまい、しかもその日が担当P.T.の貴重な出勤日とバッティング
最低月に2回は確保したいので、年明け・・まだ学校が本格始動する前に1日休暇を取りリハビリを入れてもらった。
まだ通い始めたばかりの頃は『2週間に1度で充分』と思っていたのだが、月日が経つに連れ、毎週通うようになり、大学生活の晩年は可能であれば週に2度行くこともあった。
今も可能であれば毎週通いたいし、週に2回行けるものなら行きたい。
が、平日に休めない仕事を選んでしまったし、その仕事も到底定時で上がれるものでもない。
P.T.の公休日も大切にして欲しい。特に母親に甘えたい盛りの子を持つ担当P.T,なら尚更。
それに働き始めて休日の有難みを嫌というほど私自身思い知らされている。
そんなわけでもどかしいけれど、月に2回。この2回を逃すとスケジュール的に代わりは難しい。最近はリハビリに行く日の前の体調管理にまで気を配るようになった。
良い事だけれど、それだけ私がリハビリを必要としている状況になってきた・・・ということでもある。
そしてやっぱり、癒し系P.T.の顔が見たいというのも事実なのだった。
DVDを観る私の目線と癒し系P.T.の目線が似ていることに気がついてから、彼を求めてはいけないのだという思いも尚一層強くなってはいる。
しかし厄介なことにまだ消えてはくれない。
その日も、絶対心をざわつかせてはならないと自分の心に強く言い聞かせたし、絶対そうなるもんか、という思いもあった。しかしその一方で心の奥にあったのは、『今日は平日だからどのP.T.も出勤している』ということだった。
すなわち、癒し系もいるということだ。
もう既にその時点で、心はざわついているじゃないか。
莫迦野郎。。
ざわついたものを完璧に鎮められぬまま、病院の戸をくぐった。
着替えを済ませ、部屋へと向かう。戸を開けようとしたその時、ドア近くにある電話のところへ人がやってくる気配がして、次の瞬間、聞いていたのは聞き覚えのある優しい声だった。
さわさわ、と心を撫でていく落ち着かない風。
戸を引こうとしていた手を一瞬止めた。
私はもう、声にまで揺さぶられてしまうのか。
情けなかった、そんな自分が。決めたんじゃないか。自分で。決して揺さぶられまいと・・・
引き戸を握る手にもう一度力を込めた。そのまま思い切って引く。
反射的に癒し系が私を見た。電話で会話をしながら目線をこちらに投げている。
揺さぶられたことを悟られぬよう、また、浮ついた目線にならぬよう意識して毅然とした表情を作ろうと思いすぎたのか上目に睨むような顔になってしまい、それを誤魔化そうと何か言おうとするのだが、何しろ相手は電話中。挨拶すら躊躇った。
結局中途半端に頭を下げただけで終わった。そんな自分を「道化だ」と思った。
その日はわざと癒し系から遠く離れた場所を陣取った。
そうでもしなければ、自分の気持ちに打ち勝てそうになかったからだ。
でも、今日担当のP.T.に告げることを彼にも聞いて欲しい・・・そんな思いは依然として残っていた。。
やがて、それぞれ前のクランケの時間が終わり、私の意図は無駄だったことを知る。
癒し系P.T.の次のクランケが、私の隣で待っていたのだった。当然、彼は待っているクランケの元へやってくる。
(次の患者の待ち位置まで考えてなかった・・・)←アホ
私の数インチ先に彼の気配がする。また落ち着かない風が心を撫でた。
もう、何よ。こんなオッサンにどうして・・・
担当の先生と顔を合わせ、定番の年始の挨拶に始まり、車のヘコみを直すのにボーナスが半分飛んで行ったとか、自宅で教室の雑巾を洗ったら洗濯層が黒くなって、元に戻すのに苦労した(笑)とか、そういう他愛無い話をデカい声で話し、いよいよ本題へ。
自ずと声のトーンが下がる。自分も単純なものだ。
「この間、自分の授業を録画したものを見たんですよ。自分が鏡で見る姿と違ってびっくりしました」
『そうー。どう違う?』
「K先生(いつかの怪力師匠)が言ってはったみたいに、ここが足と一緒に出てますね。普通はそうじゃないでしょー。」
「あ、私こんなんなんや。って思って」
『うん、そうよ』
癒し系P.T.が何度目かの私の琴線を震わせたあの日以来、彼女は私に対して奥歯にモノが挟まったような物言いを一切しなくなった。
でも、この日の短いこの一言は、わざと断言しているように聞こえるように言った、そんな言い方だった。
私が伝えたかったのは、自分の歩く姿を実況するようなことではない。
本当に吐き出したかったのは・・・
「自分で思うよりダサかったからちょっとショックでー」
担当のP.T.は『はは』と変な笑いを浮かべた。どういう反応をしていいかわからない、そんな笑顔だった。
かつて塾の講師をしていた頃、受験用の問題集に『日本人はどうしていいかわからないときにしばしば微笑む』という英文が載っていたのを思い出した。
言えなかった、そうとしか。
本当は、本当は・・・
自分で思っているのより、随分と違っていて、自分は障害者みたいだ、と思って落胆した。
そんな姿で歩いていると、にわかに認めたくないと感じたし、今もあれが嘘であってほしいと思う。
観た映像を自分だと思いたくないのだった。もちろん心の奥ではそれは紛れもなく自分だと判ってもいる。
そういう微妙な心理を曝け出したかった。
今の自分の姿を見てショックだったし、女として嫌だなと一度でも思ったのだ。
それを『ダサくて』と軽い言葉で置き換えた。わざと。
もしかしたら、その変な微笑みはそういう軽い言葉を莫迦だと思ったのかもしれない。
でも、きっと私の抱える心理を曝け出せば、目の前にいる彼女は困ってしまう。そう言葉に出すより先に思っていたのだった。
癒し系P.T.にこのとき私は背を向けて話していた。だから、彼が聞いているのかいないのか、その表情を見ることはできなかった。
でも、私のこの言葉の本当の意味に気づかなければきっと彼は私を戒めるだろう。
そんな事を言ったら、(同じ障がいを持つ)他の人に失礼だ。と。
どこでどう話が転がったのか、担当が『めぐさんは何故脳性麻痺になったの?』と訊いてきた。
3年の付き合いがありながら、まだそこを話していなかったのか・・・と少し意外だった。
そういえばカルテの初めのページにも、今の病院を受診する経緯しか書かれていない。
私は話し始めた。 長くなりそうなので次回へ続く。
私の他人に言えぬ心だけをつらつら書いているだけの最近なのに、なぜか閲覧者は増えています。
面白みのないブログやけど、読んでくれる人がいるのはありがたい
明日からまた怒涛のお仕事DAYなので次の更新をすぐできるかはわからないけれど、なるべく早く書きます。
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詩を創るのが趣味。でも最近は忙しくてなかなか創作できません。
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