実りある３週間その②

この記事はその①から順番に読んでくださいね



１年生はもう無条件にウェルカムっていう感じやねんけど、２年生ともなると、テスト前の時期でもあり、実習生よりも私に・・っていう子も出てくる。


なんかそういうの、寂しいよなぁと思う。


人と人とが出逢うってことは、それだけ自分の中に何か種がまかれるはずで、そこから絶対得るものがあるのに。

自分が中学生やったころは、実習生が多少つたない授業をしてもみんな好意的に見ていたけどなぁ。

試験の点も大事だけれどもさ、なんつーか、普段触れ合う機会の少ない人と接するってのもええ勉強よ、人生の。


でもそんな子どもたちの心配をよそに、彼女はと言えば実習生としては非常に優秀で。

『明日の授業の略案書いてきたんですけど・・』と言って見せられたのは到底、略案という言葉では片づけられるもんでなく・・・

え、これもうフルの指導案ですやんみたいな。



確かに大学生だから、まだまだなところはたくさんあるんだけど、毎日に必死に食らいついていくところ、アドバイスされたところも呑み込みが早く、すぐに改善や工夫をしているところなど、見ていてすごく好感が持てる子だった。


私みたいな中途半端な教員が、こんな優秀な子の指導をしてええんかな・・と心配になるほど。


板書のレイアウトとか色使いが苦手なようで(最初から得意な子もいないし、私の実習時代なんてもうそれは目も当てられなかったからみんなそうやねんけど)、板書についてアドバイスをした他は、あとはもう個人個人のやり方の問題よね、みたいなところばかりで。


たまたま別の実習生の授業を見に行ったら、目につく点がいっぱいあったからそれだけ彼女が優秀なのだろう。


授業のやり方は基本を押さえれば、あとはこれからの教職人生の中でどんどん自分のやり方を構築していくもの。


そのために、ノートの色使いや書き方も私と相談しながら、彼女が春からこのクラスを一人で任されていたらどうするか、という前提で、自分で考えてもらった。


印や色が違えば、生徒は少し混乱するかもしれない。単に実習をそつなく終えるだけなら「すべて私のやり方を真似してください」でいいのかも。

でも教採を受けて、本気で教師を志すと言っていたし、自分で考えてやってみて何が合うのか、うまくいかなかったなら何がダメだったのかつかんでほしいと思った。



ただ、気になることがひとつ。　　　その③へ続く