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Think&Said to Myself

日々の日記と思いをミク●ィより赤裸々に(笑)綴りますw

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If I Was Your Child...

最近、少しずつ自己開示ができるようになってきてミク●イでも多少赤裸々な心情も吐露できるようになってきた。
でも、このブログのテーマは『モア赤裸々ザンミク●イ』でなのだ。そうでなければ意味がない
というわけで、今日もセキララに行きます



日曜日。P.T.たちの研修会に担当N先生のクランケ代表として借り出されためぐさん。


いつものように最寄り駅を降りて、病院への近道である遊歩道を歩く。
大阪市がすぐ近くにあるというのに、遊歩道に一歩入ると自然がたくさん。自転車より大きな乗り物は進入禁止になっているので、とても静かだ。
さしずめS市のセントラルパークと言ったところか。
尤もS市最大のセントラルパークは我が母校の大学のキャンパスだと思うけれど構内にリスとか放し飼いにすれば楽しいのになw 車に轢かれちゃうかな・・・


遊歩道を抜けて、少し広い道に出ると目の前に病院がある。P.T.室の窓は道路に面しているが、レースカーテンでもほとんど中が見えることはない。
前を通りかかり、エントランスへと向かうとき、中から凄まじい赤ちゃんの泣き声が聞こえた。

いつも誰かしら子どもが泣いているものの、外に漏れるほどの大声で泣く子はほとんどいない。

時間的に私の前のクランケらしいが、余程のようである。


エントランスに一歩足を踏み入れ、靴を脱ぎ、フロア内に入ると更に激しくなる赤ちゃんの泣き声
尋常じゃない泣き方・・・一体何が起こってるんだろう??
23歳、身構える


着替えを済ませ、P.T.室に行くに連れ、激しさを増す泣き声。私が室内に入ったとき赤ちゃんはまだ泣いていた。
が、もう訓練が終わってしまったあとのようだ。なのに、まだ泣いている。


(何?そんなにしんどかったの??)

赤ちゃんに無言で問いかける。。


癒し系Y先生はこの日もマイナスイオンなんだか心の赤外線だかを全身から放出させまくっていた。


・・・あぁ、

なんでこんなにほっとするんだろう


心の芯をじわっとあっためるみたいな・・・。ハロゲンヒーターみたいな人だな


そんな癒し系赤外線オーラからは想像できない真剣で鋭い眼差しで、インストラクターの先生に熱心に意見を求めたり、やり方を聞いたりしている。


・・・あ、誰に対してもそうなんだよな。。当たり前だけど。。。


顔を見て、数秒もしないうちに心臓の内側を細くきゅっとつねられたような思いが走る。


でも、それでいいのだ。クランケによって対応を変えるP.T.なんて最悪だから。




そうこうしているうちに私の時間が来た。


担当のN先生が私の氏名や年齢、職業、現在に至るまでの経過、P.T.をする上で困っていることとかを説明していく。


『あらぁ~中学校なんて一番大変じゃない。ハードだし、生意気だし』とインストラクターのK先生・笑


ハードも生意気も当たってるんだけれど、個人的に一番大変なのは小学校の先生だと思う。


私からも説明を求められ、困っていることを話す。


「仕事柄、板書をするんですが首と腰が痛くって。整列して座っている生徒の間を縫って歩くこともできないから、私語をしてるのがわかってても注意しにいけないのがもう悔しくって仕方ないんですよ」

P.T.の間から和やかな笑いが漏れる。


「色々負担も多いし、できないこともあるし、これからのことを考えるとね・・・。中間管理職なんかは『来年から担任を外そうか』って言ってきたり、『教諭という職にこだわらんでも、府の職員として生きる道は他にもある』とか言わはるし・・・」


そこまで言うと、P.T.の間から「えぇー・・」と言う声や苦笑が漏れる。。


『そんなの聞かなくていいよ』とK先生(インストラクター)『聞いちゃダメ聞いちゃダメ』


「身体的な理由で担任を外されたら、きっと一生担任をもてないじゃないですか」
『そうね』
「そんなん絶対に嫌やと思って。」
『絶対嫌や言うたり』
「日頃はしんどいことばっかりで、『結婚したら辞めよう』とか『子ども産んだら辞めよう』とか考えますけどね、でも自分は結局辞めないと思います。大変やけど、担任っておもしろいですよ。教師で在るなら担任持ちたい


自分で言った言葉に自分が驚いた。私、こんな事考えてたんだ・・・・自分さえまだ知らないところにあった思考だった。


そう、日頃担任でなければどんなに楽かと思うけれど、でも楽しいのだ。きっと副担より数千倍は



一通りの説明が終わって、まず関節の可動域を測る。この日は特に悪かった。


次に仰向けに寝て、股関節や骨盤、脊柱のゆがみを見る(見られる)。

総勢9名に自分の体をまじまじ見られるのは居心地のいいものではない


次に歩行状態。


で、『さぁ、止まって。』


よたよたよた。


『止まんなさい』


よたよた。。

「無理です・・」


『止まるの


「止まれません」

このやりとりがおかしいのか、数人のP.T.がくすくす笑っている


『この人、立位保持できないじゃない』


そうだよん。。


さらに胸骨やお腹をぐりんごりんと触り、『うわぁ硬っ

『これでずっと半年、教職のお仕事してたのこれじゃぁ、めっちゃくちゃしんどいわ。はよ何とかしたげんとちょっと!!!(と、担当の方を見、)なんでどうにかしてあげないのよ??これじゃあの人しんどいじゃない』


「頑張ってるんですけど・・・」と苦笑する担当のN先生。


『きちんと職にも就いてて、1人暮らし。これじゃもう自主訓練してもらうしかないやりなさい


まるで肝っ玉母ちゃん。。オカンキャラ。。まぁ、還暦手前の先生だから私生活でも誰かのオカンなのだろうけど。


で、まず自主訓練の仕方を教わったんだけれど、一人でやってるとアホらしいのだ、コレが。。


「なんだかアホみたいじゃないですか、客観的に見ると」


『客観的に見なきゃいいじゃない』と一蹴された


でも。

『さ、立って歩いてみて』

すたすた。。

『どう?』

「歩きやすいです

『ねっ

さっきと姿勢変わってるはずよ、とP.T.たちに確認させるK先生。自分では何の変化も感じなかったのだが、P.T.の間から『おぉ』とか『あぁー・・・』とか感嘆の声が一斉に漏れた。

キツネにつままれた気分って、きっとこういう気分なのだ。


何か知らないけれど、効果はあるらしいアホらしいけど、やってみるか客観的に見ずに



次にいよいよ担当のP.T.がいつものように訓練を始めるのだが、いちいち師匠の顔色を窺っているのが可笑しかった。
誰にでも怖いお師匠の1人2人いるものだな


しかも始めて間もなくストップが掛かる。

ダメだしの嵐相手の人権を配慮するとかそんな気は毛頭ないらしい。
ぼろくそに言う。遠慮なし。。ずっけずけのけちょんけちょん。


私がP.T.の立場なら終わったら思いっきり悪態吐くか泣いてるに違いない・笑


そして師匠に交替。

が、ここからが。。。大変だった。。


『いい?よーく見とくのよ』と周りのP.T.に告げるや否や、渾身の力を私の中に込めたのである。


「ぅ゛・・・」

「ぃ゛」

「っく・・・

「げっほげほ」(殴られた直後みたいな感じ)

「ん゛ー」


構えていて、これだけの唸り声。何も予想だにしていないところに同じだけの力を加えられたら、きっと悲鳴をあげていた。
このリハビリって、こんな痛いものだったっけ??

若い女性のP.T.の間からは「かわいそー」と言う声が聞こえ、他は苦笑を漏らす。きっと痛みを感じる本人以上の痛みを周りが想像してしまうからだろう。
でも「かわいそー」は何か違うと思う。。

(このオバハン、どっからこんな怪力出んねん・・・)笑


とても還暦前とは思えない。効果のある治療とは徹底的に我が身をいじめぬかなければならないものらしい。


他のP.T.も同じようにやったけれど、若い女性の先生は皆一様に「ごめんなごめんな」と言う。


なんで謝るの??
あなたたちは、私をよくするためにやってくれているんでしょう。だったらあなたも痛みを負わせることに耐えねばならないし、謝る必要もない。

「ごめんな」は気休めでしかない。誰も好きで痛みを与えるわけではないと、こっちも判っているから謝る必要などないのである。「ごめんな」は自分自身への慰め。


こんな冷めたクランケ、いらんだろうな苦笑


『ちょっとY君あんたもやんなさいよ』(完璧オカンモード・・・)


今までY先生にはうつ伏せの姿勢でしか、リハビリをしてもらったことがなく自分が仰向けのパターンは初めてだった。
先生の顔を至近距離で見、短く伸ばした髭に白いものが混じっているのに気づく。

今まで38歳くらいかと思っていたけれど、実際はもう4、5歳上のようだ。それかそうでなければ苦労している38歳なのだろう・笑


(おっちゃんやん・・・)


今まで、俳優などでは40代、50代のオジサマが好みだったけれど、遂に現実にもおじさんに惚れようとは・・・
私もバカだ・・・いや、38だったとしても十分おじさんだが


たとえこの人が未婚だったとしても、ダメじゃん


『めぐさんごめんな。ちょっとこの辺押さえんで』

押さえる場所が胸のすぐ下の胸骨だったから、先生が断りを入れる。 この先生、そういうとこをしっかりわきまえている。
男性P.T.の中には、思春期の女の子にでも「子どもだし」とか、「リハビリなんだから当然」とへんな履き違えをして、何の断りもなくわき腹や腰を触る奴もいる。そりゃもう付き合いが長くて、次にどんなリハビリをするのかわかっている間柄ならそれでもいいかもしれないが、そうでなければちょっとデリカシーがなさすぎるか職権乱用だろう。

「はい」と返事するや否や、その声はうめき声に変わった。例のごとく、眉間には皺がより、唇を噛む。。

耐えようとぎゅっと瞑った目を少し開けたとき、Y先生の顔を見た。表情ひとつ変えていない。他の人のように申し訳なさそうな顔もしないし、謝りもしない。


やっぱ、プロだそのプロ根性を目の当たりにし、鳥肌が立ちそうになった。

やっぱりこの人、めっちゃ尊敬する


痛みから少しでも逃れようと、私の頸が動く。


『押さえて!!』と肝っ玉母ちゃん(笑)の声が飛ぶ。


Y先生の胸骨を押さえるのと反対の手が私の顎に伸び、あっという間に私の顔と頸は難なく固定されてしまった。
痛みが増す。

「ぐ・・・ぅ・・」

ちっちゃくキレた小熊みたいな声が漏れてしまう。その力に、普段はのほほんとした佇まいの先生が男性であるということをハッキリ認識させられる。


めっちゃくちゃ苦痛を味わわされているのに、安心するのはナゼだろう。


胸骨の上に置かれた手からも、顎に置かれた手からもじんわりと体温が伝わる。

そういえば、担当P.T.の手はいつも冷たい。。


乾いていて、温かい手。たっぷり陽を浴びた干草のようだ、と思った。


1分が1時間にも感じられる苦痛の連続。終わったとき、いつも「はぁーーー」と深い声にならない息が漏れる。

しかし。。

「あー、俺もしんどいわ、これ」 とY先生。確かにしんどそう。


じゃぁ、同じことをして、しれっとしているあの師匠はいったい・・・男性でさえしんどいというリハビリをして、あっけらかんとしている師匠は・・・やっぱり怪力

多分力の使い方が違うのかな・・・(と言う事にしておこう)


その後も師匠にいじめていじめていじめぬかれ、こんなにうめき声をあげたのは初めてだと思う。

2、3分が1タームで、一度力を抜かれるのだが、はぁと息をついて、顔を上げると、一番近くにY先生が居て、その顔には穏やかな表情が宿っている。


その瞬間の安堵感と言ったら、言葉で表せない。
コンパスを失くした山道で、人家の明かりを見つけたときの感覚に似ているのかも。

・・・なんで。


涙が出てきそう。


そんな安心感、安堵感、その辺にばらまいてくれるな。受け取ってしまう。欲しくなる。

痛みから解放され、顔を上げきるその前に目線を少しあげると、そこには少し日焼けの残る手が見える。


なんでなんでなんで。。


私の心はこんなにも安心するのだ。。。


もうもはや、髪の毛が乱れていないかとか化粧が崩れていないかといったことにまで(痛すぎて)頭が回らない。


それでも顔を上げてしまう。その瞬間の最上級の『ほっ』が欲しくて。
すぐ傍で見ていてくれたのだと思ったら、安堵感がもう洪水状態である。

頭のほうで見ていないで、足元で様子を見ているときもある。
そんな時、顔をあげてもすぐに見つからないと、ダンボールの中の子犬のような気分が襲う。

・・・・・・。。



先生のバカ。


否。


他でもない私がバカなのだ。。


先生は私がごっつい尊敬する人。
それだけでなければいけない。
それ以上であってはいけない。
絶対。。


判っている。
一番近くに居るのは、
私がクランケだから。

そうでなければ、
近くには居ない。


当たり前。仕事だから。
仕事に自分を賭ける人だから。


安堵感の次には決まって切なさが込み上げる。


なんて気持ちを、いだいてしまったんだろう。もう嫌。


2時間師匠に苛め抜かれた甲斐あって、その後は体が超軽い足もすいっすいすげー!!!

いきなり立ち上がった拍子によろける。


『大丈夫か?いつもと伸び具合が違うから気ぃつけてよ』

「ゃ、起立性低血圧なんです・・・」


爆笑された・笑   起立性低血圧なのは本当なんだけど。。


女性のP.T.に「めぐさん、よれよれやねー帰れる?」


そりゃ、怪力おばさんにここまで苛め抜かれりゃ、よれよれにもなるわさ。顔が・笑



定年まで教師を続けられるのかと言う私の問いに、自主訓練に今後の教師人生が掛かってる、と言われた。


『脳性まひは悪くなって当然。仕方ないって考えがP.T.や患者の間に刷り込まれてるからいけないの。確かに悪くなっていくかもしれない。でも自主訓練するだけであれだけ変わるのよ。1日でも長くいい状態を保つことは出来るんだから。たとえ悪くなるとしても、それを続けていれば悪くなり方が違う。悪くなって当然なんて思ったらダメ』


今までずっと思ってきた、考えてきた。


失うものを飲み込んで受け容れれば、ないものねだりの苦しみは減る。
でも、今以上は絶対に生まれない。

失うことに抗えば、低い確率で失うものが減るかもしれない。
でもそれでも失うものを前にして、心、くるしすぎる。。


その狭間を彷徨っていた思考はひとつの答えを見つけた。


自分が精一杯やった結果、失うものは受け容れろ。
でもそれまでは常に抗え。。


これからの闘いのスタンス。Turn Out!!


『周りが色々言ってくるのには耳を貸さない、聞かない。他人の心がわからないろくでもない奴もいるし、自分が若かった頃を忘れる人間もたくさんいる。そういう奴らの言う事は毅然として撥ね付けなさい。誰の前でもとは言わない。そういう奴の前でだけは何があっても撥ね付けられる、そんな強さは持ちなさい』


決して優しいことを言われているわけじゃない。
でも、何故だろう。満たされる。


優しい言葉の中に救いがあるわけでも、救いの言葉自体があるわけでもない。


言葉の中に自分が救いを見出すか否かだ。


それに気がついた。


師匠の言葉を聴きながら、やっぱりY先生の視線は穏やかだった。
きっと子どもを見る眼も、こんな眼なんだろう。。


I think that if I was your child, I could receive all of your tenderly glance.

Damn.

What a foolish I am!!!

That's no way.

Absolutely.....


純粋に尊敬だけを残せるのは、いつの日か。。

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